村長からの手紙(後編)

  今年もあとわずか…年の瀬を控えて、1年を振り返る意味で、一通の手紙を読み返している。私が学生時代から今に至るまでお世話になっているNPO子どもネットワークセンター天気村の代表“村長”こと、山田貴子さんから頂戴したお手紙である。信書の文面を公開する趣味はないが、山田さんの示唆に富むご指摘と私の返事の一部をアップしておきたい。今回はその後編。話は今年多発した自然災害に触れつつ…

  「科学、技術の発達も大事やけど、大震災、水害など想定外の事態を前に、やっぱり日本民族本来の感性とか直感力こそ創造への鍵を握っていると思っているところです。

  丈夫な頭と賢いカラダ

   今やってないと次はみえてこないし、何かをやると次をつくる手がかりがみえてくるので、、ドンドン連鎖していってて、、自分の人生は自分で作っていくしかない。ゆるゆると歩んでます。

中島くんも頑張ってね。」

  ここからは、私の返信の一部である。
  「初めて出会った23、4歳の頃は、天邪鬼で生意気な僕でした…。なかなか弱さは克服できてませんが、ひねくれてる部分は少しましになったはずです。まぁ、かなり成長が遅いですが(笑)」

  「それにしても身体知、大事ですね。客観的な研究とか、技術とかも大切だけど、最近のように想定外のことが起こると、客観的な基準なんて役立たないですから。結局、それぞれの直感をたよりに、カラダのセンサーを働かせるしかないと思います」

  そして、村長のいうように、昔から伝承されてきた伝統文化、生活の知恵のなかに、感性を磨く技法があるんでしょうね。そのことを指摘する人は多いけど、実践しているのが、天気村のすごいところです!村長と仲間たちが自分のビジョンを実現している姿は、ぼく(らの世代)にとっても励ましになります。

  3.11(実は誕生日です)の大震災が起こって、試行錯誤したのですが、今、やることをやるしかないと最近、思うに至りました。行為的直観です。いつどうなるか、わかりませんから(悲観的な意味ではなく…)。」今後とも、よろしくお願いします。古民家、がんばりましょ!
   中島智拝